野草・野鳥・風景写真集
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CANON 100-400mmズームレンズ 使用レポート
昨年の暮れに、CANON EF100-400mm f4.5-5.6L IS USM を入手した。目的は野鳥の撮影。これまでに3回使用してみた感想を述べてみたい。
まずはメーカーの製品概要に記されている基本性能を簡単に説明する。
1 「蛍石レンズ」「スーパーUDレンズ」の採用により色収差の除去を実現
2 「IMAGE STABILIZER(IS)」は、一眼レフ用手ブレ補正機構で、絞り2段分の手ぶれ防止効果を図る。
3 「リングUSM(Ultrasonic Motor)」は、超音波モーターで、素早いピント合わせに対応。
4 「リニアフォーカス」は、レンズ構成の一部をフォーカス系レンズとし、移動するレンズの総重量を軽減する技術。
5 「フルタイムマニュアルフォーカス」は、AF使用時でもフォーカスリングの回転により即時にマニュアルフォーカスを可能とする機能。
野鳥撮影では、400mmズームをテレ端(ズームを望遠側いっぱいにする)にしたとしても、レンズ本体だけでは被写体を大きく捉えることは困難である。ましてや非常に警戒心の強い水鳥の撮影ではかなり遠方からの撮影となり、意図した画像を得ることはほぼ諦めなくてはならない。そのため「エクステンダー」と呼ばれるテレコンバーター(テレコン)」を装着して拡大倍率を上げる必要性がある。これには1.4倍と2倍の2種類があり、私は1.4倍を使用している。
ところが、テレコンを使用すると、露出は2段分暗くなるのと、何よりも50万円から100万円もするような超高級カメラ以外はAF(オートフォーカス)機能が効かなくなるという問題がある。露出の点はともかくとして、四六時中動き回っているエナガやシジュウカラなどのカラ類の撮影では、マニュアルフォーカスで瞬時にピントを合わせることは至難の業であり、撮影時にはこれが致命的な欠陥となる。
ズームレンズのメーカー希望小売価格は273,000円。これを「価格.COM」で調べてみると、最安値は174,780となっている。また、1.4倍のエクステンダー1.4×Ⅲは、希望小売価格:55,000円(価格.COMでは42,800円)となっている。(それぞれ価格は平成23年1月29日現在)
さて、いよいよ本論。探鳥に出かけ、ズームレンズとエクステンダーを実際に使用してみて感じたことを述べる。まずはズームレンズ単体の使用でオートフォーカス撮影を行った。何よりも画像をご覧いただこう。
[ズームレンズ本体のみの手持ち撮影(ズーム位置は、ほぼテレ端側)]
これを見ていただくと、飛びまわっている鳥を追っかけながらの撮影で、しかも三脚を使用することなく手持ち撮影だったにも関わらず、かなりシャープな画像が得られることがわかる。とくにエナガなどの撮影ではこうしたケースがほとんどだけに、これだけの画像であればホームページ用の写真としては十分使用に耐えるだろう。まだプリントアウトをしたことはないが、PC画面上で見る限りはなんとかA4サイズ程度ならば引き伸ばしが可能と思われる。
次に、エクステンダーを装着しての撮影。こちらは三脚を使用してのマニュアルフォーカス撮影。ファイダーで見た被写界深度(注1)がかなり浅いため、フォーカスリングを1~2mm程度回すだけの微細なピント調整が必要であり、ピントが合わせずらい。したがって、スタビライザーをONにしても、動きの早い被写体にはかなり慣れないとシャープな画像を得ることが困難ではないかと感じた。
[ズームレンズにエクステンダー 1.4×Ⅱを装着して三脚使用の撮影]
結論的には、野鳥撮影の場合、ズームレンズ本体のみでは近距離、動きの早い被写体に合わせてカメラを動かすような撮影に向いている。エクステンダーは、被写体までに相当な距離があったり、動きの少ない被写体を撮影する時だけに装着することが望ましい。また、撮影時のズーム位置は無理してテレ端にせず、余裕をもたせて少し広角側とし、撮影後トリミングを行って適当な構図にしてもある程度シャープな画像が得られるので、慣れないうちはこうしたことも考慮する必要がある。
参考までに、100-400mmズームレンズ、エクステンダーの一般の銀鉛カメラとの画角(注2)の比較を示す。デジカメでは撮像素子(CCDやCMOS。銀塩カメラのフィルムに相当する部品)が使用されており、一般のデジカメの画像サイズは「APS-Cサイズ(注3)」と呼ばれ、35mmフィルムよりサイズが小さい分、写る範囲(=画角)が狭く、交換レンズの焦点距離表記の約1.6倍相当の画角になる。
したがって、100-400mmでは、35mmフィルム換算で、100×1.6(160mm)~400×1.6(640mm)相当ということになる。1.4倍のエクステンダーを装着すると、160×1.4(224mm)~640×1.4(896mm)相当と、中超望遠から超望遠レンズ並の画角となる。そうするとシャッターショックなどでカメラが微動するだけでもピンボケの確率が高くなり、エクステンダー装着時にはやはり三脚の使用が望ましい。
(注1) 被写界深度
被写界深度とは、写真のピントが合っているように見える被写体側の距離の範囲のこと。写真用レンズにおいては、ある一つの設定で厳密な意味でピントが合っている場所は、一つの平面上にしかないが、一定の許容量を認めることでその前後にも十分にはっきりと像を結んでいるといえる範囲がある。その範囲のことを被写界深度と呼んでいる。被写界深度はレンズの焦点距離が短い(広角よりな)ほど深くなり、絞りを絞り込む(F値が大きい)ほど深くなる。
(注2) 画角
レンズの説明などで使われる「画角」とは、フィルムやCCDに写る画面の範囲を、対角線の角度で表したもの。別名「写角」。広角レンズでは広範囲のものが写ることから、「画角が広い」。それに比べて望遠レンズは狭い範囲しか写らないことから「画角が狭い」という。
(注3) APS-Cサイズ(ウィキペディアから引用)
APS-Cサイズは、デジタルカメラの固体撮像素子(イメージセンサーともいう)のサイズ規格の通称。そのサイズがAPSカメラシステムのAPS-Cタイプ(23.4mm×16.7mm)フォーマットに近いことから名付けられたものである(ニコンではDXフォーマットという名称を使用している)。
画角が35mm判よりも狭くなるために、同じ広い範囲を撮影するにはより短い焦点距離(注4)の広角レンズが必要になるほか、同一画角に対してボケが少なくなるため、大きなボケを出すためには開放F値のより低いレンズを使う必要がある。パンフォーカス(近距離から遠距離までピントを合わせる方法、またはその方法により撮影された写真のこと。)で撮る場合には被写界深度が深くなるため有利になる。また望遠撮影には、一般の35mm判より短い焦点距離の望遠レンズが使用できるので、レンズサイズが小さくてすむ利点もある。
(注4) 焦点距離
レンズの中心である「主点」から像面(フィルム、CCD、CMOSなど)までの距離のことを言い、単位はmm(ミリ)が使われる。このことから、焦点距離が長くなれば画角が狭くなって望遠になり、逆に短くなれば画角が広くなって広角になる。
まずはメーカーの製品概要に記されている基本性能を簡単に説明する。
1 「蛍石レンズ」「スーパーUDレンズ」の採用により色収差の除去を実現
2 「IMAGE STABILIZER(IS)」は、一眼レフ用手ブレ補正機構で、絞り2段分の手ぶれ防止効果を図る。
3 「リングUSM(Ultrasonic Motor)」は、超音波モーターで、素早いピント合わせに対応。
4 「リニアフォーカス」は、レンズ構成の一部をフォーカス系レンズとし、移動するレンズの総重量を軽減する技術。
5 「フルタイムマニュアルフォーカス」は、AF使用時でもフォーカスリングの回転により即時にマニュアルフォーカスを可能とする機能。
野鳥撮影では、400mmズームをテレ端(ズームを望遠側いっぱいにする)にしたとしても、レンズ本体だけでは被写体を大きく捉えることは困難である。ましてや非常に警戒心の強い水鳥の撮影ではかなり遠方からの撮影となり、意図した画像を得ることはほぼ諦めなくてはならない。そのため「エクステンダー」と呼ばれるテレコンバーター(テレコン)」を装着して拡大倍率を上げる必要性がある。これには1.4倍と2倍の2種類があり、私は1.4倍を使用している。
ところが、テレコンを使用すると、露出は2段分暗くなるのと、何よりも50万円から100万円もするような超高級カメラ以外はAF(オートフォーカス)機能が効かなくなるという問題がある。露出の点はともかくとして、四六時中動き回っているエナガやシジュウカラなどのカラ類の撮影では、マニュアルフォーカスで瞬時にピントを合わせることは至難の業であり、撮影時にはこれが致命的な欠陥となる。
ズームレンズのメーカー希望小売価格は273,000円。これを「価格.COM」で調べてみると、最安値は174,780となっている。また、1.4倍のエクステンダー1.4×Ⅲは、希望小売価格:55,000円(価格.COMでは42,800円)となっている。(それぞれ価格は平成23年1月29日現在)
さて、いよいよ本論。探鳥に出かけ、ズームレンズとエクステンダーを実際に使用してみて感じたことを述べる。まずはズームレンズ単体の使用でオートフォーカス撮影を行った。何よりも画像をご覧いただこう。
[ズームレンズ本体のみの手持ち撮影(ズーム位置は、ほぼテレ端側)]
これを見ていただくと、飛びまわっている鳥を追っかけながらの撮影で、しかも三脚を使用することなく手持ち撮影だったにも関わらず、かなりシャープな画像が得られることがわかる。とくにエナガなどの撮影ではこうしたケースがほとんどだけに、これだけの画像であればホームページ用の写真としては十分使用に耐えるだろう。まだプリントアウトをしたことはないが、PC画面上で見る限りはなんとかA4サイズ程度ならば引き伸ばしが可能と思われる。
次に、エクステンダーを装着しての撮影。こちらは三脚を使用してのマニュアルフォーカス撮影。ファイダーで見た被写界深度(注1)がかなり浅いため、フォーカスリングを1~2mm程度回すだけの微細なピント調整が必要であり、ピントが合わせずらい。したがって、スタビライザーをONにしても、動きの早い被写体にはかなり慣れないとシャープな画像を得ることが困難ではないかと感じた。
[ズームレンズにエクステンダー 1.4×Ⅱを装着して三脚使用の撮影]
結論的には、野鳥撮影の場合、ズームレンズ本体のみでは近距離、動きの早い被写体に合わせてカメラを動かすような撮影に向いている。エクステンダーは、被写体までに相当な距離があったり、動きの少ない被写体を撮影する時だけに装着することが望ましい。また、撮影時のズーム位置は無理してテレ端にせず、余裕をもたせて少し広角側とし、撮影後トリミングを行って適当な構図にしてもある程度シャープな画像が得られるので、慣れないうちはこうしたことも考慮する必要がある。
参考までに、100-400mmズームレンズ、エクステンダーの一般の銀鉛カメラとの画角(注2)の比較を示す。デジカメでは撮像素子(CCDやCMOS。銀塩カメラのフィルムに相当する部品)が使用されており、一般のデジカメの画像サイズは「APS-Cサイズ(注3)」と呼ばれ、35mmフィルムよりサイズが小さい分、写る範囲(=画角)が狭く、交換レンズの焦点距離表記の約1.6倍相当の画角になる。
したがって、100-400mmでは、35mmフィルム換算で、100×1.6(160mm)~400×1.6(640mm)相当ということになる。1.4倍のエクステンダーを装着すると、160×1.4(224mm)~640×1.4(896mm)相当と、中超望遠から超望遠レンズ並の画角となる。そうするとシャッターショックなどでカメラが微動するだけでもピンボケの確率が高くなり、エクステンダー装着時にはやはり三脚の使用が望ましい。
(注1) 被写界深度
被写界深度とは、写真のピントが合っているように見える被写体側の距離の範囲のこと。写真用レンズにおいては、ある一つの設定で厳密な意味でピントが合っている場所は、一つの平面上にしかないが、一定の許容量を認めることでその前後にも十分にはっきりと像を結んでいるといえる範囲がある。その範囲のことを被写界深度と呼んでいる。被写界深度はレンズの焦点距離が短い(広角よりな)ほど深くなり、絞りを絞り込む(F値が大きい)ほど深くなる。
(注2) 画角
レンズの説明などで使われる「画角」とは、フィルムやCCDに写る画面の範囲を、対角線の角度で表したもの。別名「写角」。広角レンズでは広範囲のものが写ることから、「画角が広い」。それに比べて望遠レンズは狭い範囲しか写らないことから「画角が狭い」という。
(注3) APS-Cサイズ(ウィキペディアから引用)
APS-Cサイズは、デジタルカメラの固体撮像素子(イメージセンサーともいう)のサイズ規格の通称。そのサイズがAPSカメラシステムのAPS-Cタイプ(23.4mm×16.7mm)フォーマットに近いことから名付けられたものである(ニコンではDXフォーマットという名称を使用している)。
画角が35mm判よりも狭くなるために、同じ広い範囲を撮影するにはより短い焦点距離(注4)の広角レンズが必要になるほか、同一画角に対してボケが少なくなるため、大きなボケを出すためには開放F値のより低いレンズを使う必要がある。パンフォーカス(近距離から遠距離までピントを合わせる方法、またはその方法により撮影された写真のこと。)で撮る場合には被写界深度が深くなるため有利になる。また望遠撮影には、一般の35mm判より短い焦点距離の望遠レンズが使用できるので、レンズサイズが小さくてすむ利点もある。
(注4) 焦点距離
レンズの中心である「主点」から像面(フィルム、CCD、CMOSなど)までの距離のことを言い、単位はmm(ミリ)が使われる。このことから、焦点距離が長くなれば画角が狭くなって望遠になり、逆に短くなれば画角が広くなって広角になる。
by shun_photo
| 2011-01-29 12:17
| ときどき日記