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野草・野鳥・風景写真集


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宮城谷昌光のこと

久しぶりに宮城谷昌光の新刊本が出版された。「呉越春秋 湖底の城 (第三巻) 」(講談社)である。本書は月刊誌「小説現代」に2009年7月から連載中の小説で、1年分をまとめて単行本化しており、2010年に第一巻が発刊され、今回で三巻目となる。これだけインターバルが長いと前巻の内容を忘れてしまうので、いつも前巻をパラパラめくっては粗筋を思い出している。

彼の著作で現在連載中の他の小説には「三国志」(文藝春秋)がある。これも同様に、月刊誌「文藝春秋」に掲載したものを単行本化しているもので、平成16年に第一巻が発行されてから現在までに10巻を数える。初年度には複数巻が同時に発売されたが、最近では年1回の発行となっており、次作は9月末にならないと手にすることができない。どちらの作品も気の長い話である。

何も単行本で読まなくても文庫本化されてからでも良いではないか、とお考えの向きもあろうとは思う。まさにおっしゃる通りなのだが、それまで待てない。なぜならば、彼の小説はほとんど読み尽くしてしまい、今はただひたすら新刊本が出るのを心待ちしている状態だから。それほどまでして読むというのは、彼の小説に強く魅かれるものがあるからとしか言いようがない。

私が彼の小説を読み始めてからかれこれ10年になる。それまでは司馬遼太郎の小説ばかり読んでいたが、何かのキッカケで宮城谷昌光の小説に接することがあり、歴史考証の確かさや人物描写の面白さに魅かれれて次々と手にするようになった。また出身地が同郷の愛知県蒲郡市というのも親近感を抱かせた一つの理由かもしれない。宮城谷昌光のことについては、これまでも「読書」カテゴリの中のエッセイで度々書いてきたが、購入した本が今回で90冊に達したのを機会に、彼の紹介を兼ねて略歴をまとめてみた。

宮城谷昌光は、1990年、「天空の舟」で直木賞候補となり、1991年同作品で新田次郎文学賞、同年「夏姫春秋」で直木賞を受賞し、作家として世に認められるようになった。彼は1945年生まれだから作家デビューは決して早い方ではない。しかし、それからの活躍ぶりはまさに順風満帆といった感じで、立て続けに数々の文学賞を受賞している。

彼の著作の大半は、古代中国の春秋・戦国時代に活躍した人物に題材を得たもので、面白いことに登場人物は宰相や軍人で名将と言われた人など、当時の王や皇帝を補佐する立場の人物にスポットライトを当てたものが多い。小説的には世襲で王となった者よりこれらの人のほうが波乱に富んだ人生を送っていて物語になりやすいのだろう。

近年では日本の戦国時代を題材にした歴史小説にも挑んでおり、風は山河より(全5巻・新潮社)、 新三河物語(全三巻・新潮社)が刊行されている。これらは、自分の郷里である三河を舞台とした作品で、執筆にあたっては、それまで使用していた「中国史資料用」とは別の書庫を準備し、「これが完成するまでは日本史作品には手をつけない」と心に決めていたという。この他、「新 三河物語」に登場する城址、古戦場を始め、三河・駿河・伊豆などを割拠した戦国武将の故地を巡った歴史紀行シリーズ「古城の風景(全七巻・新潮社)も出版されている。
by shun_photo | 2012-07-30 07:13 | 読 書